2024.10.6(日)
スピリチュアリズム思想体系【Ⅰ】…⑤
(3)幽界の様子と地上世界との違い
(4)幽界での霊的純化のプロセス
*人間は誰でもいつか必ず死を迎えます。死を迎えた人間が最初に赴く霊的世界が幽界です。幽界とはどのような世界なのか?そこでどのような体験をするのか?について3回に分けて学習していきます。今回は2回目の学習になります。
(3)幽界の様子と地上世界との違い
幽界は霊界へ行く準備をするために一時的にとどまる場所です。
幽界で過ごす期間は霊性によって異なり、一週間程度の人もいれば、何十年~何百年ととどまり続ける人もいてさまざまです。死んで間もない霊や未熟霊は、まだ地上的な意識をもっているため地上に通信を送りやすく、そうした多くの霊から幽界の様子が伝えられてきています。
楽園のような世界、極楽浄土、理想郷、なかには、天国に来たと錯覚する霊もいるくらい、幽界は素晴らしい世界です。
幽界とはどのような世界なのか?幽界と地上との違いを具体的に見ていきました。
物質世界で過ごしてきた人間が、地上とそっくりな馴染みのある環境で新しい生活を始めていきます。少しずつ霊的感覚を目覚めさせるために神はさまざまな準備をしてくださっています。
神の深い愛は、私たちの想像を超えて幾重にも私たちを包んでくださっています。
①地上世界とそっくりな世界
――地上にあるものはすべて存在している
そして、地上より一段と美しく明るく輝いている
②時間と空間の制約がない
――物質世界でないため、瞬時に移動することができる
また、一日中明るく日が暮れることがないため、昼と夜の区別がありません
③霊体だけで生活する
――外観は地上時代と何も変わらないが、霊体は肉体よりも遥かに精妙にできている
肉体がないため地上時代に抱えていた、肉体の苦痛や病気、障害はなくなる
④飲食や睡眠をとる必要がない
――霊体だけで過ごすための、肉体を維持するための飲食や睡眠は不要
地上のようなお金を稼ぐための労働は不要
⑤願うことが何でもかなう
――心に思うことがたちどころに形体化する
自分が欲しいと思うものを自由自在につくりだすことができる
――やりたいことが何でもできる(スポーツ、趣味、旅行など)
思う存分楽しむことができる
⑥行きたい場所に自由に行ける
――地上のような交通機関を使わなくても、離れた場所に瞬間移動できる
⑦お互いの心が、テレパシーで通じ合う
――言葉は必要なく、自分の考えていることや心の内容がストレートに相手に伝わる
外国人とも自由にコミュニケーションがとれる
⑧心の中身が周りの人々に知られるようになっている
――噓や隠し事、偽善や建前などは一切通用しない
<シルバーバーチの言葉>
「低級界、いわゆる幽界は、いろいろな点で地上とそっくりです。これは、新参者が新しい環境に慣れるようにとの神の配慮なのです。そうでないと、彼らが幽界に順応するのは、非常に難しくなります。(中略)
こちらにも庭があり、家があり、湖があり、海があります。それらは霊界の住人にとって、現実に存在する世界なのです。形体のない漠然とした世界ではありません。私たち霊界の住人には地上人のような肉体はありませんが、まぎれもなく人間なのです。」
(Lift Up Your Hearts)
(4)幽界での霊的純化のプロセス
純粋な霊的世界である霊界へ行くためには、地上生活での沁みついてしまった地上的な意識や欲望、肉欲といった地上臭を拭い去る必要があります。純粋な霊的存在になるまでは霊界に入っていくことはできません。
幽界は、本来の住処である霊界へ行くための準備をする場所なのです。
・霊界に入る準備段階として地上臭を拭い去る = 霊的純化のプロセス(幽界の一番の目的)
【霊的純化のプロセス】
地上的欲望が何でもかなう
↓
幽界への生活への飽き・嫌気・虚しさ(地上的欲望を捨て去る)
↓
精神的・霊的なものを求め始める(霊的目覚め)
↓
霊界へ
霊的純化のプロセスと同時に、目の前に地上時代のさまざまな出来事が映し出され、自らの地上人生を振り返る時をもつようになります。これが従来の宗教でいわれてきた“あの世での審判”の実態です。指導霊のインスピレーションを受けながら、自分で自分を裁くことになります。幽界での審判の判断基準は、どれだけ人のために自分を役立ててきたかという利他愛です。
幽界での霊的純化がなされると、いよいよ本格的な死後の世界である霊界へ行く準備が整うようになります。
幽界は、永遠の住処である霊界へ行くための準備をする場所として重要な意味をもっています。
《後半の学習》
〔魂の成長は地上の苦難をプラス思考で乗り越えることによってなされます〕
ニューズレター第2号 1998.07.01 スピリチュアリズム普及会ホームページより
・スピリチュアリズムの教え――苦しみ・困難は必要不可欠なもの
・地上は苦難の世界――苦しみは避けられない地上人の宿命
・地上の苦難に対する二通りの姿勢
・霊訓の示す苦難への心がまえ
・霊的真理実践の最大の障害――勇気と謙虚さの欠如
・苦しみを苦しみと感じなくなる高い心境
メンバーで輪読をしポイントを確認しました。
✿参加者の感想
●幽界が地上臭、地上的意識を拭い去るところ、私たちの永遠の住処である霊界に入るための準備をする場所であるということを、しっかり理解できました。またその神の配慮も身にしみてきました。幽界できっぱり、すっきりと地上的なものを捨てなければ、霊界に入っていけないということから、地上は一時的(仮)なものであり、霊界がメインの場所なのだということがわかりました。また唯一、霊界に通用する持っていける「霊的成長」にしっかりと意識を向けたいと思いました。
幽界で自分の人生を見返したときに、本当に恥ずかしくないように、イエスにちゃんと「あなたとの約束を果たせましたよ」と報告できるように価値ある地上人生、スピリチュアリズム人生を歩みたいと思いました。
ニューズレター第2号では、苦しみは真の宝を手にすることができるチャンスなのだという思いと、すべては神の愛の中でおこっているのだという思いを持て、常々とそして明るく、その困難さえも喜びに変えるくらいポジティブに乗り越えていきたいと思います。
一歩一歩困難を克服していってこそ幽界に入ったとき、その頑張りが何十倍にもなって返ってくると思います。これからどんな困難が起ころうとも、真理をにぎりしめ、正々堂々と立ち向かっていこうと思います。
●前回と今回の学びから、正しい霊界(幽界)の状態・環境を知ることができました。地上では何かとランク(段階)分けがされていますが、霊界は一つであり、様々な状態のものがグラデーションのように混在していることを学び、地上の人間の霊的無知により、多様な問題を起こしていることに頭が向きました。正に地上は霊的成長をするための訓練所だと感じます。
現在、私が地上で欲しているようなことは全て、完全なる霊界に至る前の幽界で叶うので、地上での試練や苦しみは一時のこと、訓練であると思い甘受して進むことの大きな支えとなると感じました。これを知ることができる機会を得たことは大きな恵みと感じました。これからも苦難や試練があるでしょうが、知識のままでなく、悟るところにあれるよう、霊界からの助けを信じて進みたいと思います。
今は幽界を終えた後の霊界に入れたときは、どんなに素晴らしいだろうかと思いました。きっと自分のことよりも他の人のための状態・生活になっていることと思います。
●死後の世界では思念が実体化したり、テレパシーで通じ合うため、良いようにも悪いようにも自分の全てが知られることを知り、改めて地上での霊的成長と死後の世界とのつながりを強く感じました。(物質的なものはこの世限りのもので)永遠に生き続ける魂をどこまで成長させることができるか、どれだけ自分を役立たせることができるかが最も大切であり、常にそれを頭の中において全ての判断基準としていきたいです。
5つの実践(霊主肉従の努力、利他愛の実践(動植物、周りの人たちへの愛)、(全人類への愛と真理の伝道))、苦しみの甘受、祈り)の中で、苦しみの甘受が自分の中でまだまだできていないと感じています。これは霊的真理をちゃんと理解できていない、実感度が乏しい証拠だと思いますので、苦しみをありがたいものとして受け止め歓迎できるくらいになるまで自分と闘っていきたいと思います。さまざまな苦しみと真正面から向き合って乗り越えていくことで、同じ苦しみを持っている人の痛みが分かるようになると思いますので、できるだけ色々な苦しみを経験して、真理と照らし合わせてどうその苦しみを乗り越えていったか、どういう考え方をすれば良いかを自分の経験をふまえて真理を語れるようになりたいです。
●幽界の事については、私たち人間が天国だと思う様な所で、その場から動かなくジッとしている霊もいる事がわかりました。しかし私たち人間には神の分霊が宿っており、心の奥底には常に進歩を願う部分があるという事が分かりました。
そして、幽界で霊的純化で洗練され霊界に入ると言う事、それと地上での苦しみの甘受については、私達が今現在、対面する出来事について今後どう対処出来るかが問われるものでした。私達スピリチュアリストは、今日学習した事をしっかり念頭に置き、決して忘れず霊主肉従の努力をして、これを知らない人の見本となり伝えていく義務があるのだなと再認識しました。
●地上世界からすぐに霊界に行かず幽界があることは、神の配慮であることを知り、全てが神の愛に包まれているのだなとありがたく思いました。「心の中身が周りの人々に知られる」ということは、自分が“不安感を抱きやすい”という欠点を今回の地上人生で克服していかなければならないということを再認識しました。
ニューズレターの「苦しみ・困難について」は今自分に必要なことでした。
自分が励まされるシルバーバーチの言葉はノートに書き出しており、くじけそうな時は読み返しています。すると、自然に涙がこぼれ、導きがあって今があることを思い、頑張っていこうという気持ちを新たにすることができます。霊的エネルギーを
絶えず充電した状態に保つのがなかなかできない毎日ですが、意識しながら日々実践していきたいと思います。
●本日も思想体系の学びを深めることが出来、感謝いたします。幽界で霊的純化のプロセスを経て霊界に入っていくことと、霊的成長に必要な地上での苦難に対して乗り越えていくことを学びました。肉体を脱ぎ捨て幽界に入ると、全てが努力なしで実現してしまう世界で、地上時代にしみついた欲をぬぐい去るのに時間が長くかかる霊もいて、いかに地上で生きている間に霊的純化を促すような生きかたをしていくかが大切な事だと分かりました。
人間は分霊があるので本来霊的成長したくなるものですが、肉体を持つゆえの苦しみの意義を理解し、霊界の人々と同じ視点でものごとをみ、どんな時も摂理に沿わせて地上時代を歩み、幽界での霊的目覚めを少しでも早められるよう、これからも努力していく次第です。
●幽界は地上世界よりも美しく、過ごしやすく、というところだそうですが、自分の今の正直な気持ちとしては「あまり幽界に心が惹かれない。やりたいことも無いし、すぐに飽きそう。しいてやりたいこととすれば、人の役に立つこと、霊的成長をしたい。」それだけでした。実際に幽界に行ってみないと、どんな心境になるのかはわからないのですが。
幽界からのローズという女性の言葉を聞くと、とても悲しく感じました。早く霊界へ行けるよう、今からしっかり霊性をみがき、そしてローズのように幽界にとどまっている人を救えないだろうか、どうすれば救えるのだろうかと思いました。
後半は、苦難のとらえ方と乗り越え方を学びました。
今まさに人間関係が苦難のどん底にいて、一文一文が心にひびき、感謝の気持ちがわいてきました。トラブルの途中までは、この今回の苦難は何か意味があって成長のためだと前向きに考えられていましたが、今は残念ながら心が折れてしまっていました。それでも、スピリチュアリズム普及会の記事などを読み、真理にもとづく正しい考え方をすると、しんどかった身体も回復に向かっています。この今回の経験は、自分にとって非常にありがたい経験と感じています。どんな困難も広い霊的視野を持てるよう、頑張っていきたいです。真理を知った者の責任感をとても強く感じています。
●幽界の様子のところで、食べなくても眠らなくても良いというところはひかれるところがあったが、思ったことは何でもかなってしまうというところは、何か張り合いがないように感じる。やはりある程度の困難をのり越えるようにチャレンジすることに張り合いを感じる。真理を学んでいる私たちが幽界にどっぷりではいけないと思うので、これくらいは必要だと思う(最低)。もう一つの苦しみを乗り越えることについての学習では、苦しみは、外から来るものより自分の内から来るものを多く感じる。多いのは、他者への思い(いらいらなど)や、自分のことに関する心配(こんなことが起きるのでは…)他者への思いは心を高くすることで、自身のことは例え心配ごとが起きても、それは必要な出来事なので、心配する必要はないといった落ちついた心(自身を高いところからながめるような)で臨めたらと思った。
●本日の学習も非常に考えさせられました。前回の復習で従来の宗教とシルバーバーチの死後世界観との違いを学び、「天国も地獄」も存在しないことを他の宗教を学んでいる方に知ってほしいと思いました。
幽界の様子と地上世界との違いでは、霊体だけで生活する「肉体の苦痛・病気・障害がなくなる」これも多くの方に学んでほしい真理だと思いました。障害者施設で従事しているので皆さんが幽界に行った時のことを思うと非常に楽しみです。そしてむしろ親御さんに真理を知ってほしいと思います。「私が死んだらこの子はどうなってしまうのか?」と言っておられる方がいました。その方が真理を知っていればどれだけ救われるかと思い、スピリチュアリストとしてがんばらなくてはと強く思いました。後半の学習では地上での苦難について学びました。「苦しみを避けてはいけません。ありがたいものとして受け入れなさい」のシルバーバーチの言葉に改めて真理を学んできて良かったと感じました。苦しいことがあっても真理にしがみつくことが出来るので、以前よりずっと幸せです。なので一人でも多くの方に知ってほしいと願わずにいられません。日々実践を通して少しでも霊的成長をし、霊界の方々と協力して真理普及に邁進してまいります。
●私はシルバーバーチに出会う前、「もう、こんな弱肉強食の世界はいやだ。ほかの命を犠牲にしないと生きて行けないこの世はいやだ。今度は何も食べなくてすむ世界に生まれ変わりたい」と心底思った時がありました。それが幽界でかなう、しかもすべての人が行ける。他にもやりたいこと、かなえたいことがすべて現実化する、本当にパラダイスというものがあったのだと初めて知ったときはとても嬉しかったのをおぼえています。ただ今は、出来るだけ幽界を速くぬけて霊界へ行くことが出来るよう、地上での執着を少なくしてゆく努力をしようと思いました。
地上は苦を経験するために来ていること、その経験することそのものが魂にとっても重要なことなのだと感じました。
霊的真理の実践はとても大変ですが、今日学習したことをしっかりと心に、がんばってゆきたいと思います。